医療機器について

手術支援ロボット（ダヴィンチサージカルシステム）

今までの低侵襲手術をさらに精密・正確な手術へと導き、新時代の治療を実現します。

『ダヴィンチ』はアメリカで開発された最新鋭の手術支援ロボットです。最新の設備を揃えることで、精密かつ正確な手術を行い、患者さんの術後の負担を軽減します。この『ダヴィンチ』を使ったロボット支援手術は、大きな切開をせず身体に数か所の穴をあけ、ロボット特有の機能による支援により、従来不可能とされていた手術操作を可能にします。執刀医はサージョンコンソールという操縦席に座り、3D立体モニターを覗きながら手はコントローラーを操作し緻密な手術を行います。当院では2012年11月に中部地区の公立病院として初めて『ダヴィンチ』を導入し、その後も豊富な手術実績を積み重ね、2019年11月には最新機種へとバージョンアップしました。

ダヴィンチの主な機能

3D機能

三次元の立体的な映像で、ズーム機能により体内奥深くの細部に至るまで拡大して観察できるため、手術の精度が格段に上がります。
多関節機能

ロボットのアームは、人間の手首以上の関節可動域を有しています。
手ぶれ防止機能

人間の手ぶれを自動補正する機能があり、安全な動きを実現します。
スケーリング機能

術者が動かす手の距離を縮小してロボットのアームに伝える仕組みで、より繊細な操作を可能にします。

ロボット支援手術のメリット

低侵襲従来の内視鏡下手術と同様に、患者さんの身体に小さな穴を開けて行う低侵襲手術です。開腹手術に比べて傷口が小さいため、術後の痛みが軽減され、回復が早く入院期間が短い傾向にあります。

精密な手術ダヴィンチの繊細な機能のおかげで、従来の内視鏡下手術より「出血量が少ない」ことや、「術後合併症の減少」などが報告されています。

ロボット支援手術のデメリット

触覚がないロボットのアームには触覚がないため、術者には相応の技術と経験が必要です。ダヴィンチ専用のトレーニングを終了し、認定資格を取得した医師が執刀します。

Ingenia Elition 3.0T

3T（テスラ） MRI「Ingenia Elition 3.0T」を導入しました。

Ingenia Elition 3.0Tは、新設計の傾斜磁場コイルシステム“Vegaグラジエントシステム”や高速撮像技術“Compressed SENSE”の実装により、従来の3T MRIの弱点を克服し、全身領域で臨床価値の高い画像の提供が可能です。

左心室機能解析

心臓の機能解析が可能です。
T1 mapping　左室心筋の定量評価

いままでわからなかった心筋の微細な変化を捉えることができます。
冠動脈MRA

造影剤を使用せずに、主要冠動脈の評価が可能です。
新しい分子イメージング　3D-APT imaging

脳腫瘍の悪性度判定や放射線壊死と脳腫瘍再発との鑑別などへの応用が期待されています。

放射線治療装置　TrueBeam

患者さんの負担を少なく保ち、効果的で質の高い放射線治療を提供。

TrueBeam（トゥルービーム）は、世界各地の治療施設で採用されており、標準的な放射線治療から定位放射線治療などの高精度放射線治療まで幅広い高度な治療技術に対応した汎用性の高い次世代放射線治療装置です。
毎回の治療時には、画像誘導放射線治療（IGRT）のためのイメージングシステムや呼吸による動きのある腫瘍を高精度に治療するための呼吸監視モーションマネージメントシステム（RPM）が統合されているため、あらゆる身体部位を精度高く安全に短時間で照射することが可能です。さらに、当院では、画像誘導放射線治療（IGRT）システムにTrueBeamとExacTracおよびロボティック治療寝台を組み合わせており、寝台を6軸で制御することが可能であるため、治療する体の姿勢をさらに高い精度で補正し正確な放射線治療を提供することができています。